昔は、大晦日が一番好きな日でした。

子どもの頃の大晦日。

早稲田の穴八幡宮で一陽来復のお札を戴いて、

日本橋のデパ地下に寄って最後の買出しをし、

車でラジオのレコード大賞を聴きながら、帰路につく。(当時はレコ大、大晦日でした)

紅白を見ながら年越し蕎麦をいただいて、

ゆく年くる年が始まったら何もかも中断し、

0時ちょうど、父がその年の恵方に向けて一陽来復のお守りを貼り付ける。

 

「あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします」

と恭しく挨拶をしたら、富岡八幡宮に初詣に出かける。

この一連の行事は、子ども時代の私にとって最高に楽しいものでした。

 

それが結婚してからは。

 

ベランダで年越し・・・

 

当初は夫だけが、カウントダウンの瞬間だけ、外に出ていたはずなのに。

今や明るいうちから、ホットカーペットやらストーブやら外に持ち出して、

ゆっくり炭火で厚切りベーコンなどを焼いている。

 

「大丈夫か?寒くないか?」

 

この日の夫は、やたら親切である。

だから私も、乗っかることにしている。

 

「焼酎のお湯割り、飲みたいな」

「甘いもの、食べたいね」

 

この日の夫は、一年で一番、優しい。

大抵のことは、叶えてくれる。

紅白歌合戦も見ず、ゆく年くる年も見なくなってしまったけれど、

今年は一曲ずつ好きな歌かけて、ふたり紅白をしたりして。

 

いつぞや義母にその話をしたら、

「あら〜かわいそう。そんなの付き合わなくていいんだから!」

って言ってくれた。

まあ、そうなんですけど・・・

でもこんな我が家だけの年越しも、悪くないとようやく思えるようになってきた。

 

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